陸奥国の神秘・電話占い
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イタコが聞いた魂の叫び

第三回「イタコがもっとも接する霊魂とは?」安倍晴子先生

電話占いで、イタコとして悩みの相談に乗っていると、本当にたくさんの霊体に出会います。そして彼らから、私たちイタコは、メッセージを受け取ったり霊界からの念を送ってもらったりしています。電話占いの相談の中で、もっとも多く口寄せ・あるいは降霊するのは、意外だと思われるかもしれませんが「生霊」です。人間とは、複雑な生き物です。言葉や態度と、本当の意思が違うということはよくあります。例えば、反発し別れてしまった相手でも、霊体と話をすると、実はまだ想いを寄せているのだ…、というのは、私の経験的に言って、よくみられるように思います。

生霊が運命の相手との仲を邪魔していた!

先日、電話占い尼子へ不倫相談をしてこられた女性がいました。彼からは結婚はない、この関係は一時的なものだと念を押されていたそうですが、どうしても彼と結ばれたい、と辛そうな声でおっしゃられました。霊能者として、これはうまくいく事例だと直感したのですが、彼女のために、彼の生霊を口寄せし、話をする機会を作りました。

真言を唱えて彼の魂を口寄せすると、彼の本心と、こじれた霊的磁場が明らかにされました。彼は、不倫相手である彼女が大好きで、出来れば結婚したいと思っていました。しかし彼女には、彼女とかつて付き合っていた学生時代の元カレの生霊がまとわりついていたのです。さらには、今の家庭の奥さんの生霊も時折訪れ、二人の仲を引き裂こうとやっきになっていたのでした。そのようなふたつの生霊が、彼女と彼が近づくことを阻んでいました。

そして、本来運命の相手である二人の赤い糸を、複雑にこじらせる原因にもなっていたのです。口寄せでこれを知った彼女は、まさか元カレがそんなふうに思っていたとは、とかなり驚いていました。思い当たることが全くなかったようなのです。普段は特に霊的現象を起こさず、自分に都合の悪いことがあったときにだけ働くという、わがままで巧妙な生霊でした。実際、この手の生霊はとても多いのです。これは悪霊の一種で、日常的には見つからないように隠れていながら、その人の幸せを邪魔するような事象を招くという霊魂です。

私は、口寄せが終わってすぐに除霊を行いました。奥さんの霊はすぐに除霊されましたが、元カレの生霊の執念はすさまじいものがありました。除霊呪術の間もずっと、相当な恨み言を吐き、何とか居座ろうと頑張っていたのです。ですから、いつもよりはパワーを使いましたが、無事に除霊することができました。私は彼女へ、もう心配ないから、後は流れに身を任せなさいと言葉を添えて、鑑定を終えました。

その後、ほどなくして彼女からお礼のメールがありました。電話鑑定の1週間後に彼からプロポーズされ、もうすぐ一緒に暮らすとのこと。喜びに満ちた内容に、私も嬉しくなりました。このように、口寄せでは、普通の状態では感じられないような悪霊を発見し、除霊や浄霊によって消し去ることが出来ます。

身内の怨念が引き起こした、三角関係

もちろん、亡くなった人を降霊し、口寄せすることもあります。そのような霊魂に関しては、やはり、身内を呼ぶのが圧倒的に多いです。三角関係に苦しんでいる30代の女性から、電話鑑定で悩み相談を受けたときの話をご紹介しましょう。

彼女の恋人は上司でした。しかし、その上司の同期で、長く一緒に同じ会社で働いている女性がおり、その人とも関係を持っていました。彼女は、上司の同期の女性をとても慕っていたため、随分と辛い想いをされていたようです。私の霊視では、職場の他の若い女性とも関係をもっており、実は四角関係になっていたようでした。霊視鑑定でこの悩みを相談された折、電話口の彼女の背後に、亡くなった母方の祖母の姿が垣間見えました。

私はそれを彼女に伝え、祖母を降霊させて口寄せを行いました。すると、彼女の祖母は、深い怨念を抱えて、霊界と現世の間をさまよっているのがわかりました。彼女の夫、つまり相談者の祖父はもてる人で、若い時分にはかなりの浮名を流し、祖母を苦しめていたそうです。そして孫が、自分の夫のような男性に翻弄されているのを見て、どうしても黙っていられなかったとのこと。かわいい孫を守ってあげたい、という純粋な思いと、ご自身の恨みが混じって、どうやらよくない影響を与えているようでした。

そこで私は、祖母の霊魂に働きかけて、生きていたときの恨みを解き放つこと、そして孫のよき守護霊になるために、霊的な位を上げて善の力を持った霊魂になるように諭しました。彼女の場合は、一時的に祖母の霊魂を離して本来の状態へ戻し、浄化した霊魂をもう一度呼び戻して霊的なパワーを強める、というように呪術を行いました。

すると鑑定の半年後に、彼女から弾んだ声で電話がかかってきました。彼はあれから生まれ変わったように彼女一筋になり、熱烈なプロポーズをしてくれたそうです。そして、彼女はつい先日寿退社し、心穏やかな生活を送っているとのこと。女性の影は全くなくなった、今はメールや電話も頻繁にしてくれて安心だし、どこへいくのも私を連れていきたがり、むしろ恥ずかしいくらいだ、と嬉しそうにおっしゃられていました。

愛情と怨念は表裏一体で、難しいものです。身内の優しさも、時にはこんなふうによくない形で出てくる場合もあります。このようにもつれた霊的な状況を解きほぐし、相談者が幸福な未来へ進めるようにと、イタコの霊力を使わせていただいています。私はイタコとして、霊体と交流を持ち、一人でも多くの人の悩みを解消する手助けをしていきたいと思っています。

イタコが聞いた魂の叫び / 第三回「イタコがもっとも接する霊魂とは?」