鑑定実例No.09
「あんなに仲が良かったのに…急に余所余所しくなった友人の本当の気持ちが知りたい」瑠島道女先生
篠原寛子さん(仮名)・34歳・千葉県千葉市・会社員
三十代女性からの占い鑑定のご依頼。お名前は篠原寛子さん(仮名)とさせていただきます。既婚者でお子さんはなし、旦那様と共働き、普段は都内で会社員をされているそうです。金銭的にも余裕がある状況で、旦那様との関係も良好、仕事面も安定しており、霊視した限り特にこれといって深刻な問題を抱えているご様子もありませんでした。
そんな篠原さんのご依頼は「最近、友人から距離を置かれてしまっている」というもの。そのご友人の彼女とは学生時代からのお付き合いで、お互い立場や環境が変わってもずっと仲が良かったそうです。しかし、ここ最近はLINEしても既読だけがついて返信がないことが多く、やんわりと拒絶されているような雰囲気を感じているとのこと。生きている人の魂の一部を呼び出して本心を聞くことができるというイタコの術を知り、疎遠になりかけている親友の本心を聞かせてほしい、とのご依頼をされたそうです。
生き口をはじめる前にいくつか確認する霊能者
[瑠島道女先生]
生きている人の魂の一部を呼び出す術は、「生き口(いきぐち)」と言い、確かにイタコの霊媒術の中にございます。死者霊を呼び出すよりも難易度の高い術ですので実行できる者が限られておりますが、私は可能です。得意としております。
[篠原さん]
あの、本心を知りたい人がいまして。
[瑠島道女先生]
はい。可能です。
[篠原さん]
ぜひお願いしたいです。あの、恋愛関係とかではないのですが、大丈夫でしょうか。
[瑠島道女先生]
まったく問題ありませんよ。ちなみにどのような方なのでしょうか。
[篠原さん]
友達です。ずっと仲がよかったんですけど、最近避けられてる感じで、「どうして?」とか訊きづらくて…。
[瑠島道女先生]
なるほど、わかりました。というのも、鑑定が始まってすぐにあなたを軽く霊視して、特にこれといって問題点が感じられなかったのです。ご結婚されている旦那様との関係も良好のようですし、お仕事も順調。人間関係も特に問題を抱えている様子はありません。
[篠原さん]
すごい。結婚してるとかもわかるんですね。おっしゃる通り夫婦仲はとても良いです。子どもはいませんが、そのうちできればいいしできなくてもそれでいいという感じなので。仕事も安定してます。でも人間関係も問題ないというのは…。確かに彼女のこと以外は問題ないですけど、わたし彼女に距離を取られてからずっと悩んでるんです。
[瑠島道女先生]
ええ、なのでもしかしたらその理由も生き口で判明するかもしれません。
[篠原さん]
生き口とはどういう術なんですか?
[瑠島道女先生]
生き口とは簡単に言えば、相手の一部をわたしの中にコピーするような術です。その考え方や感じ方などもそっくり移すことができます。人間はたとえ本心でそう思っていても、意地を張ったり、恥ずかしがったりして本心を素直に言わないことも少なくありません。しかし生き口を使ってコピーした魂はそのような余計な隠し立てをしませんので、ご相談者様が直球で聞けば直球で応えてくれるでしょう。
[篠原さん]
なんでも答えてくれる分身って感じですか?
[瑠島道女先生]
はい。ざっくり言うとその通りです。さて……。術の用意ができました。彼女の一部を私に降ろしますので合図をしましたら訊きたいことを質問してみて下さい。私の口を借りる形で彼女の意識が返事をするはずです。
[篠原さん]
わかりました。よろしくお願いします。
親友と距離を取るようになった理由とは……。
[篠原さん]
みきちゃん?
[瑠島道女先生]
ひろ。久しぶり。
[篠原さん]
久しぶりじゃないよ。何度もLINEしたよね。なんで既読無視するの?
[瑠島道女先生]
話したくなかったから。
[篠原さん]
そんな。ひどい。なんで?
[瑠島道女先生]
あなたと話してるとイヤな気持ちになる。それが辛いの。
[篠原さん]
仲が良いと思ってたのはわたしだけだったの?
[瑠島道女先生]
違う。私も親友だと思ってるよ。
[篠原さん]
じゃあどうして……。
[瑠島道女先生]
親友だからこそイヤな気持ちになるし、そういう自分が辛いのよ。
[篠原さん]
みきちゃん、言ってる意味かわからないよ。
[瑠島道女先生]
わたし、いま大変なんだよね。
[篠原さん]
何かあったの?
[瑠島道女先生]
不倫がばれて離婚調停中なの。職場にもばれて仕事もやめることになったの。
[篠原さん]
えっ、聞いてないそんな話。
[瑠島道女先生]
言ってないもの。自業自得だしバカだなって思うし。仕事もプライベートも安定してるあなたにそんな話言えない。
[篠原さん]
そんなこと言わずに相談してほしかった。
[瑠島道女先生]
どうせわかってくれない。不倫だって頭ごなしに否定する。だから相談できない。
[篠原さん]
そんなこと……。
[瑠島道女先生]
じゃあどう思うの?
[篠原さん]
えっ。まあ、よくないなとは思う。
[瑠島道女先生]
ほら。
[篠原さん]
いや、いきなりでびっくりしたから、ちょっと考えるからまって……。
[瑠島道女先生]
それがあなたの本音だってわかってるから。
[篠原さん]
あ……。
<篠原さんが口ごもってしまい沈黙が続いたので意識を戻す>
いったん気持ちを落ち着かせて……
[瑠島道女先生]
いったん休憩しましょう。
[篠原さん]
すみません。まさかこんなに詰められるとは。ていうか本物なんですか? あの子こんなにキツい性格じゃないですよ。あと不倫して離婚調停中っていうのも信じられない……。
[瑠島道女先生]
いま降ろしたのは彼女であって彼女ではありません。先ほどもご説明したように彼女の一部です。質問にはすべて歯に衣着せずに事実で答えます。ストレートに答える様子がきつく感じられたのでしょう。
[篠原さん]
確かに、直接聞いても教えてくれなそうだからお願いしたんですよね。すみませんでした……。
[瑠島道女先生]
あと、背景に関しては想像以上だったご様子ですね。
[篠原さん]
そうですね。まさかそんな……。
[瑠島道女先生]
思い当たるところはありませんか?
[篠原さん]
まったく……いや、あります。ありました。そういえば、ちょっと前に有名芸能人の不倫スキャンダルが騒がれていて、それについて話したことがありました。その時、なんだか彼女やたら「する側にも事情がある」と主張してくるんです。わたしは「不倫なんてするほうが悪いに決まってるよね」という意見だったんですが……。いま考えたらあれってそういうことですね。
[瑠島道女先生]
そういうことでしょうし、だからこそあなたに話せなかったんでしょう。
[篠原さん]
……。
友人関係に問題がないように見えた理由
[瑠島道女先生]
彼女は悪いと思いますか?
[篠原さん]
……悪いとは思います。もし本当にしていたらの話ですけど。まあ事情はあったのかもなって思いますけど。でも……。
[瑠島道女先生]
やはり受け入れられないと。
[篠原さん]
はい。わたしは自分のパートナーを裏切りたくないし裏切られたくないので、そういう人やそういう行為を一部でも肯定するのは難しいです。
[瑠島道女先生]
やはりご相談者様と彼女とは縁の切れ目なのかもしれませんね。
[篠原さん]
残念だけど、そうかもしれません。本当にしていたらの話ですけど……。
[瑠島道女先生]
もしお二人の絆が今後も続くとしたら、彼女が不倫をしていようと離婚調停中だろうとあなたはそれを否定せずにいるべきです。
[篠原さん]
それは……難しいです。
[瑠島道女先生]
当初、ご相談者様を霊視した際、結婚生活も、仕事も、友人関係も問題がないように見えた、と言いました。それは、いまのご相談者様には彼女との縁はもう必要のないものとなってしまった、だからこそ切れていても問題がないように見えたのかもしれません。
[篠原さん]
彼女の状況が本当にそうだったらそうなります。
[瑠島道女先生]
もう一度口寄せをいたしましょうか?
[篠原さん]
いえ……もう大丈夫です。ありがとうございました。
その後の経過
それから約半年後にご連絡をいただきました
あの時、先生の鑑定結果を疑ったりして申し訳ありませんでした。口寄せで降ろしてもらった友人の言葉はすべて事実でした。本人から聞きました。
どうしても納得ができなくて彼女と直接話したんです。そうしたら全部先生の口寄せ通りでした。わたしに言えなかった理由もそうでした。わたしが恵まれた環境にいて『不倫はするほうが悪い』という姿勢だから言えなかったそうです。
彼女とはもう話すことはないと思います。わたしに不寛容なところがあるのはわかってるんですが、自分のそういう考え方をどうしても変えられなさそうです。彼女もそういうわたしとこれ以上接していられないでしょう。
若い頃が懐かしいです。難しいことなんて考えずにただはしゃいでいられた。
瑠島道女先生、素晴らしい鑑定をありがとうございました。
とのことでした。
口寄せ鑑定再録 霊魂との対話 / 鑑定実例No.09