陸奥国の神秘・電話占い
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降霊が教える感動ストーリー

第七話「私を置いて行った母に会いたい」

「母はどんな気持ちで私を置いて行ったんだろうって、よく考えるようになったんです」

今回ご紹介するのは、幼いころに母親と離れ離れになったという那美さん(仮名・20代女性)のご相談です。那美さんは現在ご結婚され、もうすぐお腹の中の新しい命が生まれてくるところです。しかしながら、お腹の子のことを思うたびに、自分の母親のことを考えてしまい、もし生きているのなら会いたい、そうでなかったとすればなんとか話だけでも、ということでお電話をいただきました。

ご相談をいただいてまずは、那美さんご自身の霊視を行いました。シングルマザーであるお母様のもとに生まれた那美さん。母一人子一人で暮らしておられましたが、那美さんが4歳のころに、お母様は那美さんを施設に預け、それ以降二人は会うことはありませんでした。那美さんが10歳の時に一度、お母様から手紙が届きましたが、一度も自分に会いに来ない母親への恨みから、那美さんはその手紙を読まずに捨ててしまっています。那美さんはその後、高校を卒業するとすぐに施設を出て働き、現在の旦那様と出会い結婚されました。

那美さんは自分でも「彼と出会って、今はお腹に子供もいてとても幸せなんです。昔は私を置いて行った母のことを随分恨んでいましたが、今では恨んでいません」とおっしゃる通り、穏やかな心持ちをされていました。ですが、その奥にはまだ不安もあるようです。「自分が母親になって、本当にこの子を幸せにできるのか、母のように我が子を捨てたくなる日が来るんじゃないかと、どこかで考えてしまうんです」そう涙声で語られる言葉に、思わずこちらも涙ぐんでしまいました。

そうして那美さんのお気持ちをしっかり確認した上で、お母様の霊視を行いました。すると残念ながら、お母様はすでに亡くなられておられたので、降霊してお話されるかお尋ねしたところ、那美さんは少しためらいながらも「はい」と頷かれました。お母様の魂を降霊すると、お母様が那美さんを思う気持ちが、こちらにも流れ込んできます。

「那美」

「お母さん?お母さんなの?」

「ごめんね那美。寂しい思いをさせて…一緒に暮らしていたころ、よくおやつを半分こして食べたね。お母さん、那美が優しくていつも嬉しかったんだよ」

「お母さん…(すすり泣き)。どうして会いに来てくれなかったの?私、すごく寂しかったんだよ」

「本当にごめんね、那美。……お母さん実は体が弱くて、那美を生んだあと無理して働いていたら病気になっちゃったの。それで那美を預けて体を治そうとしてたんだけどなかなか上手く行かなくて、仕事もちゃんとできないし、健康でもないし、那美に迷惑かけるばかりだって思ったら会いに行けなくなっちゃって…」

「私、お母さんがいてくれるなら元気でなくても、仕事をしてなくてもよかったよ。もっと一緒にいたかったんだよ!」

「那美……」

「お母さん、私こそごめんなさい。お母さんの手紙を捨てちゃって…全然お母さんの事情を知ろうともせずに…ごめんなさい」

「気にしなくていいんだよ、那美。お母さんは那美が今幸せで、とっても安心してるから。これからもいつも近くで見守っているよ」

「お母さん、私いいお母さんになれるかな?」

「大丈夫。那美なら絶対にいいお母さんになれるよ。大好きだよ、那美」

「お母さん!」

お母様の魂が那美さんと話せたことによって、安心して体から抜けていくのを感じました。電話口からは、那美さんのすすり泣く声が聞こえ続けていました。 降霊によってお母様と話された那美さんは出産への不安もなくなり、すっきりとした気持ちでお子さんを産まれたそうです。何より、お母さんが近くで見てくれていると思うと、それだけで今まで感じられなかった母の愛を感じる、と嬉しそうにしておられました。それぞれの想いがすれ違いつらい思いをされたお二人でしたが、今は幸せになられて本当によかったと感じています。最後にお母様の想いに寄り添い、こちらから那美さんに加護の念を送っておきました。


離れ離れになってしまったり、関係が上手く行っていない親子の間で、次元を超えた意思の疎通ができることは、双方にとって素晴らしいことです。過去のわだかまりをなくし、その後の人生を歩む上での大きな礎となってくれます。悩みを抱えておられる方はぜひご相談ください。

降霊が教える感動ストーリー / 第七話「私を置いて行った母に会いたい」