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イタコの霊媒助言

イタコとして生きること 華玉霊能者

「いたこ」と言うと、全盲あるいは弱視の女性がなるというイメージがありますね。しかし、私の視力はいたって正常。眼鏡やコンタクトレンズもしたことがありません。今回は、そんな私がなぜいたこの世界へ飛び込んだかをお話ししたいと思います。 私は幼少の頃から月齢に見合わぬ発達を見せ、周囲を驚かせていました。例えば、2才の時に曾祖父の法事に出席したのですが、一度聞いただけのお経をすっかり覚えてしまい、スラスラと暗唱してみせたのです。

また、まだ妊娠がわかる前の叔母のお腹に手を当て、「ここに男の子の赤ちゃんがいるよ」と言いました。それから一週間後、産婦人科を受診した叔母はおめでたを告げられたのです。生まれたのは確かに男の子でした。幼稚園に入ると、さらに友達の○○ちゃんちは今日パパが早く帰って来る、△△ちゃんは明日熱が出てお休みするなど、予知のような発言をほぼ毎日するようになりました。普段の視力はむしろいい方でしたが、予知する時には目の前にボーッと霧のようなものがかかって、そこに見えないはずのものが視えるのです。

私本人は無邪気に視えたものを口にしていただけですが、母は幼稚園の先生から「子供たちが不審がるので言わせないでほしい。続くようなら退園してほしい」と言われたそうです。 イタコをはじめ霊能者の家系には遺伝的要素が強いと聞きますが、我が家の家系には霊能力を持った者はおりません。両親は私の不思議な力に戸惑い、幼稚園の先生からの退園勧告も影響してか、私に予知的な発言をきつく禁じました。私自身、だんだんと自分の発言が波紋を呼んでいることに気づいていました。

そして、小学校に上がる頃には、予知的な発言は一切しないようになったのです。 しばらくは平穏な日々が続きましたが、転機が訪れたのは中学校2年の時です。我が家の近所で妻子と暮らしていた伯父が脳溢血で亡くなりました。まだ40代の若さで、しかも前日までピンピンしていたので、身内は混乱し、悲嘆に暮れました。本人もさぞ無念だったことでしょう。家族に伝えたいことがたくさんあったと思います。

お通夜の席で、それは突然に起こりました。 安らかな死に顔の伯父を見ていたら、私の中にストンと伯父の魂が降りてきたのです。そして、私の意志とは関係なく、伯父の奥さんや子供たちに向かって話し始めたのです。その時の私は自分の意識は飛んでいたので、何を話したかは覚えていません。でも、後から聞いた話によると、伯父本人や家族しか知らない話をたくさんしたそうで、しかも、口調や声色まで伯父そっくりだったというのです。

この話を知った両親は顔色を変えました。その時初めて「いたこ」「降霊」「口寄せ」という言葉も聞きました。両親は身内にこの話は内密にしてほしいと頼んだそうですが、やはり噂は広まるものです。身内や親しい人を亡くした人が私を訪ねてきて、「死んだ誰それの口寄せをしてほしい」と頼まれるようになりました。両親は反対しましたが、私はもし自分が両親や姉、親友を亡くした場合のことを想像したのです。

その魂を降ろして代わりに話を伝えてくれる人がいたら、どんなにいいだろうと。 しかし、伯父の時は自分の意志とは無関係に、霊の方から降りてきてくれましたが、いざ降ろそうと思うとなかなかうまくいきません。そこで、中学を出ると、本格的に降霊の勉強をするため、陸奥地方に住むいたこの先生のもとへ弟子入りしました。そこで修業するうち、自分の意志で降霊ができるようになり、修業を積めば積むほどより素早く、より的確に降霊ができるようになったのです。

5年後、成人したのを機に家を借り、そこでいたことして独立しました。 今では仕事の中心が降霊ですが、幼少時と同じように見えるはずのないものがよく視えます。それが霊視であり、その能力を伸ばすための方法も、修業時代に習いました。 幼い頃から霊能力を身につけ、15才から修業に入り、20才で独立。霊能者として順風満帆に生きてこられたと言えるでしょう。

イタコの多くが独身を貫くのに対し、私は結婚・出産と、女性としての幸せにも恵まれました。主人との出会いも、「私の運命の相手は誰?」と天に問いかけたところ、目の前が霧のように曇り、輪郭がはっきりしてきたのです。なので、亡くなったお母さんの降霊を依頼しに来た彼を見て、すぐに「この人だ」とわかりました。 すべては天からの授かり物。いたことして生きてきて、私は幸せ者だとしみじみ実感します。その幸せを皆様にもお分けすべく、毎日全身全霊を込めて鑑定に当たっています。

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