陸奥国の神秘・電話占い
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イタコが切る!愛の縁切り実録

第二十三話「ご近所づきあい」

良くも悪くも、生きている限り様々なお付き合いがありますが、今回はその中でも簡単に切ることのできない「ご近所づきあい」に関するご相談をいただきましたので、取り上げたいと思います。

相談のお電話をくださったのは聡美さん(39歳)。ご主人と三人のお子さんと一緒に東京の郊外に住み、数年前、一番下の子が小学生になったのをきっかけにお仕事に復帰されました。自宅で専業主婦をしていたころは、ちょうど新興住宅街に家を買ったこともあり、周りが同年代の人ばかりだったので、よくご近所づきあいをしていたそうです。小さな子供たちを連れ、よそのお宅に遊びに行ったり、遊びに来てもらったりと、人付き合いの好きな聡美さんはそれなりに楽しんでいました。

周りのお宅の人たちもみんないい人で、会えばちょっと立ち話をするような仲。何のトラブルもなく恵まれた環境に感謝していた聡美さんですが、一年ほど前からなんとなく周囲に違和感を覚え始め、理由はわからないけど避けられている?と思うことが増えたそうです。井戸端会議の中に聡美さんが顔を出すとそそくさと解散されたり、休日の集まりに誘われなかったり、そんなことが続く中で、ある時隣に住む奥さんから「実はね…」と秘密を打ち明けられました。

話を聞くと、なんとある家のママさんが聡美さんを嫌って、みんなに無視するように仕向けているという内容でした。聡美さんはお隣の奥さんにお礼を伝え、一人になってからあらためてゆっくり考えました。元凶となっているある家のママさん、Sさんはこの辺のボスママ的な存在で、人を集めてパーティーをしたりするのが好きで、一見社交的ないい人に見えるのですが、何か気に入らないことがあるとすぐに機嫌を損ねてしまうという、困った人でもありました。聡美さんとそのお家の子どもたちは歳がほぼ一緒で、よく一緒に遊んだそうです。しかし、子どもたちと一緒に遊ぶことは楽しくても、常にSさんの機嫌を損ねないよう気を遣い、疲れることがあったのも事実でした。

聡美さんは何か気に障ることをしたかしら…とこれまでのことを色々と振り返ってみましたが、自分が働き出してからはそもそも付き合い自体が頻繁ではなく、理由がさっぱり思いつきません。しばらくは我慢して様子を見ていましたが、周りの人の冷たい態度は変わらず、深く傷ついた聡美さんからご相談をいただき、今回の鑑定となりました。

霊視を始めるとすぐに、聡美さんにそのSさんの生霊が憑いているのが視えました。Sさんの聡美さんに対する執念が深く、どす黒いものが渦巻いています。事の発端を探るべく更に視ていくと、それが、聡美さんご一家の買われた新車にあることがわかりました。聡美さんが働き出すことでお金に余裕が生まれ、滅多に買い替えるものではないしと、奮発して買った外国産の新車。Sさんは自分の家の車よりもランクの高いその車が気に食わず、次第に聡美さんの着ているものや持っているもの、すべてが羨ましくなり、ついには自分よりも余裕のある生活をする聡美さんが許せなくなり、みんなに無視するように仕向けて行ったのです。それを聡美さんに告げると「まさかそんな…確かに、働き出してからはもう少し身なりも整えなければと、今までとは違ったものを着ていましたが…」と本当に驚いておられました。

しかし、今回驚くべきなのはそこではなく、生霊が憑いているのにも関わらず、その影響を受けていない聡美さんの方でした。通常、生霊が憑けば不運が増えたり、やつれて不健康になったりと、様々な悪影響があるはずなのですが、聡美さんにはそれがありません。その理由は、聡美さんに憑いている強力な守護霊にありました。聡美さんの母方の御先祖様の霊が、強く護ってくださっていたのです。聡美さんにはこちらからSさんの生霊外しをするのと同時に、守護霊のことを伝え、ご先祖様のお墓参りに行くようお勧めしました。

後日、聡美さんからSさんが急なご主人の転勤で引っ越すことになったこと、周囲の人が聡美さんに謝ってくれ、元の良好な関係に戻ったことを教えていただきました。更に、お墓参りに行った時に、すうっと自分の中に何かあたたかいものが入り込んで来るような経験をしたとおっしゃられていました。そのあたたかいものはご先祖様の感謝であり、存在そのものでもあります。幼いころからちゃんとお仏壇にお参りし、お墓参りもよく行っていたという聡美さん。今回のことは、ご先祖様のご加護が働きスムーズに解決することができました。

イタコが切る!愛の縁切り実録 / 第二十三話「ご近所づきあい」