第二十話「陰険な先輩」
職場の人間関係に悩んでのご相談は、決して少なくありません。考え方が違う相手であっても、驚くほど意地悪な相手であっても毎日顔を合わせるのですから、そのストレスは凄まじいものです。もっと自分の心を頑丈にしたい、嫌がらせを受ける原因を知りたい、もう縁を切りたい。そんな思いで頂く様々なご相談の中から、解決事例をご紹介します。
ご相談者は都内の小さな出版社で働く春奈さん(33歳)。以前は大手の出版社でキャリアを積んでいましたが、結婚を機に仕事の量を減らしたいと考えて現在の会社へ転職。入社からまもなく1年というところでご相談を頂きました。
不安そうな春奈さんの声を聞いた時点で、50代後半の女性社員の姿がハッキリと頭に浮かびました。詳しく霊視を行うと、春奈さんがモデルやカメラマンと関わる際に、その女性社員がまるで新人かのように春奈さんを扱う様子が視えてきたのです。それが原因で、周囲も春奈さんを「下っ端の若い子」と認識してしまう……。実績を持つ春奈さんの悔しい気持ちを痛いほど感じ、私の胸も痛みました。
「会社はあなたを即戦力として入社させたのに、彼女のせいで全く力を発揮できないでいますね」。私が霊視で見えた様子を話すと、春奈さんはとても驚いたようでした。
「そのとおりです。彼女はSさんというんですが……、なぜ嫌がらせされるのでしょうか?」。
原因は明白でした。「それは、春奈さんが優秀だと思ったからですよ」。
Sさんは、人を育てられないと陰で囁かれているのを知っていました。定年までにその汚名を返上したい……、そう思っていたときに入社してきたのが、春奈さんだったのです。「この子を育てたのが自分だと思われたい」。そう考えたSさんは春奈さんを自分の部署に引き入れ、手のかかる新人だという印象を他の人に植え付けることにしたのでした。
「確かに、私は文芸希望だったのに、Sさんが熱烈に人事に掛け合って雑誌担当に配属されたんです。気に入られているのかと思ったら嫌がらせを受けて、意味がわからなかったのですが……、やっと納得できました!」くだらないブランディングに巻き込まれたと知った春奈さんは、怒り心頭でした。
Sさんとの縁切りをするか、心を入れ替えるよう念送りをするか尋ねたところ、キッパリと「縁切り」を選択した春奈さん。早速縁切り祈祷をさせて頂くことに。その際、春奈さんが有名な縁切り神社に参拝しているイメージが視えたため聞いてみると、「すごい!明日にでも行こうと計画していたからだと思います!その前に先生にお電話して、本当に良かったです」とのこと。
後日、お礼と報告のお電話がありました。社内で大規模な組織変更があり、春奈さんはやりたかった文芸担当へ異動。Sさんと離れられただけでなく、夢が叶ったと非常に喜んでくれていました。
職場には、自分の利益を優先して他者を貶めるような人が少なからず存在します。だからといって面と向かって抗議するのも、上の方に相談するのも得策ではないときが、どうしてもあるものです。そんなとき、霊能者による縁切り祈祷は事を荒立てず、静かに望みを叶えることが可能。1人で苦しまず、ぜひ尼子にご相談くださいませ。