陸奥国の神秘・電話占い
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イタコが切る!愛の縁切り実録

第十話「ママ友」

主婦同士の人間関係トラブルは、時として深刻な問題に発展することがあります。つまらない意地の張り合いや、ちょっとした見栄の張り合いから精神を病んでしまう方は少なくなく、また事件を起こしてしまうケースも稀にあります。

主婦同士の世界は閉鎖的で、逃げ道が少なく、また家族に苦しみを打ち明けても「そんなくだらないこと気にしなければいい」と無理解を返されることも多々あり、苦悩を抱えて一人で思い詰めがちな問題であると言えます。

先日、尼子に相談のお電話を掛けてこられた裕子さん(40歳)もそういった悩みを抱えていました。小学校高学年になる息子さんは“お受験”を控えており、裕子さんは同じような状況を抱えたママ友数名で情報交換するグループに所属しているそうです。そして、そのグループのある女性との関係で悩んでいました。

彼女はグループの中心的人物なのですが、少々独善的なところがあり、“情報交換会”と称したランチの集まりを毎週のごとく開催し、参加しないママ友の悪口を言っているそうです。裕子さんは彼女を敵に回さないようにと、集まりには極力参加するようにしていたのですが、どうしても参加できない時もあり、そういった際「あなたも私を裏切るの?」と圧力をかけられていたそうです。彼女との関係で精神的ストレスを抱えた裕子さんは「どうにかならないでしょうか」と電話占い尼子に鑑定依頼の電話を掛けてこられたのでした。

裕子さんから伸びる縁の糸を霊視で鑑定すると、様々な本音が渦巻く女性同士のグループが見て取れました。表向きは仲良し関係を演じているものの、裏では見栄、嫉妬、猜疑心、恐怖といった負の感情がとぐろを巻いており、それらの中心地点には、裕子さんがストレスを感じているという例の彼女の存在が見て取れました。彼女の心の中には「誰にも負けたくない」「自分が一番でいたい」という強烈な虚栄心があります。

女性の全てがそうとは限りませんが、女性は男性に比べて念の力が強く、時折、人間関係の輪の中でこういった魔性を発現させる方がいらっしゃいます。そのエネルギーを別のやり方で用いれば建設的なことを成し遂げられる可能性もあり、大変惜しいことだと思います。何はともあれ、彼女が発する魔性が裕子さんをはじめとする複数のママ友を支配し、強烈なストレスを与えていることが判明しました。

そして、さらに深刻な事態が判明しました。彼女はお子さんに対して苛烈な詰め込み教育をしており、学校と塾、習い事でがんじがらめになったお子さんの精神も限界を迎えていることが判明したのです。もちろん、彼女は「子供のため」と信じて行っています。ですが、その念は周囲のすべての人を不幸にする魔性と化していたのです。このままでは悲惨な事件が起きてしまう。そう直感しました。

そこでまず私は、裕子さんをはじめとするママ友グループと彼女の縁を断ち切るための祈祷を行いました。とはいっても、断縁祈祷ではなく、彼女の魂に清浄な波動を送ることで、我に返り、見栄や執着を捨て、本当の愛情を持つ穏やかな母親に戻るよう、浄化の祈祷を行ったのです。

鑑定からしばらくして、裕子さん本人よりご報告のお便りを頂戴しました。例の彼女は鑑定以降、まるで人が変わったように毒気が抜けたそうです。お受験に関して誰よりも必死だったのに「やっぱりうちの子は公立の中学に進めようと思います」と方向を180度転換。彼女の圧力でまとまっていた情報交換サークルもそのまま空中分解してしまったそうです。

「変化に驚きました。それと同時に、私自身もお受験について考えを改めさせられました。鞭打つように勉強させ良い学校に入れることが果たして本当に子供の幸せに繋がるのか、もっと大事なことがあるのではないか…。今はそう考えています」お便りにはそう記されていました。

イタコが切る!愛の縁切り実録 / 第十話「ママ友」