陸奥国の神秘 尼子

陸奥国の神秘 尼子

第二話:略奪愛

そのご相談者、仮に菜々美さんと名付けておきましょうか。菜々美さんの第一声からはかなりの緊張感が伝わってきました。もう少し正確に言うと、彼女の声からは、何かに追い詰められているかのような切迫感も同時に感じられました。これまでの鑑定経験に照らし合わせると、このような声をした女性の大半は、複雑に絡み合った恋愛に関する相談をなさることが多いのですが、やはり菜々美さんもそうだったのです。さっそく心の中を霊視したところ、彼女が抱えている悩みは、恋人のいる男性を好きになったことからくるものだと分かりました。そう、菜々美さんの願いはその恋人から彼を奪い取ること、すなわち略奪愛の成就だったのです。

菜々美さんが彼と知り合ったのは半年前、ご友人が開いたホームパーティーの席でのこと。彼をひと目見て心を奪われた時の彼女の心の動きが、私にもはっきりと読み取れました。以来、菜々美さんは何度か友人らを交えて彼と会い、その度ごとに想いが強まっていったのです。心境が大きく変わったのは、彼と知り合ってから約3カ月後に、友人を通して彼に恋人がいることを知らされてからでした。それを知った時の菜々美さんのショックは大きく、数日間まともに眠れなかったほど。以後、彼女の心は彼に対する想いと、彼に恋人がいるという現状からくる苦悩の両極に引き裂かれたまま。“どうにかして彼と恋人同士になりたい”、そんな切実な心の様子が、私の脳内に鮮明なイメージとなって映し出されました。

では、彼と恋人との関係は、現状どうなのか? それは菜々美さんが最も知りたがっていることでもあったので、私は次に彼の心を深く霊視してみたのです。ひと言で表現すると、彼の心は混乱した状態でした。その理由は、恋人に対する愛情は既に失いつつあるのに、なかなか別れることができないため。もう1つは、彼の方もまた菜々美さんに女性として大きな魅力を感じていたのです。つまり、好きでもない恋人と別れられないまま別の女性に惹かれていたのでした。彼の気持ちは冷めつつあるとはいえ、恋人の彼に対する想いは衰えていないので、なかなか縁が切れないままというのが現状でした。

彼が恋人と別れ、菜々美さんと結ばれるためには、彼と恋人との縁をバッサリと断ち切る必要があることは、その時点でもはや明らかでした。ですから、私はそれまで以上に精神を集中させて意識を彼ら2人の“縁”に向け、縁切りに取り掛かったのです。人と人との間の縁というものは、どれほど希薄に思えても、なかなか消えないもの。彼と恋人の縁に関してもまた同様でした。強く太いものではないにせよ、お2人の魂に絡み合っていたその縁は、私が意識を高めていくにつれ、徐々に薄い寒色系に変わっていき、少しずつ消失していきました。それによって、いわば彼の魂が解放された状態へと変容を遂げていくのが見えたのです。これで、菜々美さんと彼が結ばれるのを阻む障害はありません。彼と恋人との関係は自然消滅し、ほどなく彼と菜々美さんは交際を始めることになるでしょう……

そして後日、菜々美さんから連絡があり、まさにその通りになったとの報告をいただきました。告白は彼の方からで、恋人との仲を完全に清算した上で、「付き合ってほしい」と菜々美さんに申し出たとのこと。それを聞き、私としても安心いたしました。

今回ご紹介した事例のように、時として縁というのは実にやっかいなもの。「腐れ縁」という言葉があるように、別れたい相手となかなか関係を解消できないのも、往々にしてこの縁が残ってしまっているせいなのです。関係を断ち切りたい相手がいる方や、今回の菜々美さんのような略奪愛を叶えたいと思っている方がいらっしゃいましたら、電話占い尼子にご相談ください。いずれ劣らぬ実力を持つイタコ霊媒師たちが貴女の望みを達成いたします。