陸奥国の神秘・電話占い
menu
尼子の百物語

第二十話「バスルームに現れる中年男性の霊」

心霊現象に悩まされているという女性の方からご依頼を受けました。最近引っ越した部屋で夜な夜な霊が出てきて困っている、とのこと。霊の出る場所は主にバスルームと洗面所。入浴中などにふと気配を感じ、鏡を見てみると、後ろにぼんやりとした人型のものが立っているそうです。当然、まず管理会社に連絡しましたが、「過去に自殺や病死などがあったことはない」とはっきり言われました。再度の引っ越しも考えましたが、そこまで金銭的な余裕もないため、霊能者に相談して対処法を教えてもらおうと、電話占い尼子にご依頼されました。

霊視をしたところ、霊的な気配が感じられましたので、すぐに降霊術を行い、霊をこちら側に呼び出しました。降りてきたのは中年男性の霊体でした。数ヶ月ほど前に借金を苦に自殺をされたようで、最期を迎えた場所はご相談者様の最寄り駅。急行電車に身を投げてこの世を去ったようです。そして死後、不浄霊となって駅を漂っていたところ、たまたま波長が合ったご相談者様のところに憑き、そのまま家に住み着いてしまいました。バスルームや洗面所によく現れていたのは男性ならではの下心が関係していた様子。

霊の正体は、あまりに身勝手極まりない、まさに“性質の悪い不浄霊”そのものでした。すぐに除霊の儀を行い、霊体を諌め、女性の部屋から立ち去るように命令しました。元々それほど力の強い霊体ではなかったこともあり、大人しく部屋から去ること、もう二度と女性に近付かないことを誓わせました。それ以降、ご相談者様の部屋に霊が出ることはなくなったそうです。霊の正体についてお話したところ、怯えた様子を一変させ「信じられない、気持ち悪い」としきりにおっしゃっていました。

不浄霊はそこかしこに存在しており、我々の周りにも日常的に漂っています。そして、実生活が不安定な時や精神的に弱っている時にそれらと波長が合ってしまうと、誰でも憑依される可能性があります。不浄霊の多くは力の弱い存在ですが、「怖い」という気持ちを抱くことで増長し、さらに悪影響を及ぼそうとしてきます。「霊に憑依されたかもしれない」と思ったら、まずは「生きている人間のほうが強い」と気を強く持つこと。次に、なるべくすみやかに我々のような霊能者に相談すること。この二点を忘れないようにしていただきたいものです。

尼子の百物語 / 第二十話「バスルームに現れる中年男性の霊」