陸奥国の神秘・電話占い
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口寄せ鑑定再録 霊魂との対話

鑑定実例No.08
「もうすぐ自分が母になる今だからこそ……。あのとき私と母を捨てた理由を亡父から直接聞きたい」綾錦先生

水嶋由佳さん(仮名)・32歳・東京都北区・主婦

先日、とある主婦の方から降霊のご依頼が入りました。お名前を仮に水嶋さんとさせていただきます。水嶋さんが降ろしてほしい相手は実の父親とのことでした。

水嶋さんの幼少期は少々複雑でした。幼いころにお父様が突然家族を捨てて家を出てしまったのです。ご両親はそのまま離婚。お母様はその後女手ひとつで水嶋さんを育てて下さいました。しかしお母様は、お父様に関する話は一切しようとしなかったそうです。

そして水嶋さんが高校一年生のころ、お父様が亡くなったと知らせる手紙を実家の片隅で見つけました。消印は数年前。お母様はお葬式にも出席しなかったようで、娘の水嶋さんにもその話をまったくしませんでした。「父の話を聞くと母は何も言わずに悲しい顔をするので手紙のことも一切聞けませんでした」とのことでした。

それからさらに十年ほどの時が経ちました。水嶋さんにも良い縁ができ、お相手の男性との数年ほどの交際期間を経てめでたく結婚。それから二ヵ月も経たずにご懐妊。妊娠期間もつつがなく進みもうすぐ一児の母になるというタイミングで、父のことが頭をよぎるようになりました。

あのときお父さんはなぜ私とお母さんを捨てたのか。何を考えていたのか。私たちへの愛はなくなってしまったのか。これから自分が母になる上で、かつての父の気持ちを知りたい気持ちが膨れ上がってきたのです。しかし母には聞きづらく……。そこで水嶋さんは電話占い尼子に口寄せを依頼。実のお父様の降霊をご希望されました。

口寄せ用意の傍ら、亡父に関することを伺う

[綾錦先生] 口寄せの前に少しばかり時間を取らせていただきます。お父様は亡くなられて時間が経っていますので、まずは魂の居所を探さなければなりません。その間、話せる範囲で構いませんので、お父様に関するお話をお聞かせ願いたいと思います。

[水嶋さん] はい。何からお話すればよろしいでしょうか。父の記憶はほんのわずかしかありませんが……。

[綾錦先生] お父様がいなくなってしまったのは水嶋さんが何歳の頃でしょうか。

[水嶋さん] 四歳の頃です。

[綾錦先生] その後、どこで暮らされていたか等わかりますか?

[水嶋さん] 西のほうで暮らしていたようです。例の手紙の消印は大阪府でした。

[綾錦先生] かつてお母様にお話を伺った際の反応はどのような感じだったのでしょうか?

[水嶋さん] 怒ってはいませんでした。でも困るような反応でした。「お父さんはいなくなっちゃったの」「でも由佳のことは私が守るから大丈夫」みたいに優しくはぐらかす感じでしたね。優しい母を困らせたくないので父の件は一切聞かないようにしています。

[綾錦先生] だからこそ事情が隠されているのかもとお考えになっているのですね。

[水嶋さん] ええ。これは私の直感ですが……。喧嘩とか、浮気とか、そういう感じではないみたいで。母の口から父に関する愚痴も悪口も一切聞きませんでしたし。だから逆に、自分の中で父の存在をどういう風に位置づければいいかわからなくて。いっそ「捨てられた」ということにして、父を憎んで納得しようとした時期もありました。でも、どうもしっくりこないのです……。

[綾錦先生] なるほど。……いまお父様の霊と接触できました。いまはすでに現世を離れて霊界にいらっしゃるようです。口寄せは一時的であれば可能です。お呼びしてもよろしいでしょうか。

[水嶋さん] (※一瞬の間を置き、決意を改めた声で)お願いします。

イタコ霊媒師を介し、父と娘が数十年ぶりの再会へ

[綾錦先生] 由佳。

[水嶋さん] お父さん? お父さんなの?

[綾錦先生] そうだよ。大きくなったね。お腹の中に赤ちゃんがいるんだね。

[水嶋さん] 私もうすぐ母親になるの。

[綾錦先生] おめでとう由佳。

[水嶋さん] あのね。母親になる前に、お父さんがどうして私とお母さんを置いて出ていったのか気になって、それでイタコの先生にお願いしたの。ねえ教えてお父さん。

[綾錦先生] ……サキコと由佳には本当に悪いことをしたと思ってる。申し訳なかった。

[水嶋さん] 謝るより理由を教えてほしい。

[綾錦先生] ……(※しばしの沈黙)。言わないと駄目かな。

[水嶋さん] 教えて。私、母親になる前にお父さんのことをちゃんと納得させたい。でもお母さんに聞いても答えてくれないし、すごく悲しい顔をするから。お母さんを悲しませたくないの。お願い。

[綾錦先生] ……悪い人に騙されてね。お金の問題を抱えてしまった。それで、サキコと由佳には迷惑をかけられないと思い、サキコとは話し合って、いなくなることにしたんだ。

[水嶋さん] ……それは、私を捨てたわけじゃなかったの?

[綾錦先生] 捨てたりするものか。守りたかった。でも由佳にはつらい思いをさせてしまった。お父さんが馬鹿だったせいで。

[水嶋さん] そうだったんだ……。

[綾錦先生] お母さんはまだ話していないのか?

[水嶋さん] うん。聞いても絶対教えてくれないの。

[綾錦先生] サキコは約束を守ってくれていたんだな。

[水嶋さん] 約束?

[綾錦先生] お金の問題で父親がいないだなんて、そんな話を知られたら由佳がみじめな気持ちになる、由佳にみじめな思いをさせたくない、恨まれてもいいから本当の事情は話さないでくれ、嘘をついてもいいから、って。約束をした。

[水嶋さん] そう……。うん、お母さんはお父さんのことを何も話してくれなかったけど、悪口は言ってなかったよ。だから事情があったのかなって。

[綾錦先生] ……。

[水嶋さん] お父さん。私みじめだなんて思わない。お母さんに改めて聞いていい?

[綾錦先生] もしかしたら、サキコも今なら話してくれるかな……。

[水嶋さん] わからないけど、聞いてみるね。

亡き父から見る、水島さんのパートナーの男性について

[綾錦先生] 由佳の旦那さんはとても良い人だね。

[水嶋さん] わかるの?

[綾錦先生] わかるよ。穏やかで謙虚で、信頼できる男性だ。

[水嶋さん] そうなの。ちょっと不器用なところはあるけど信頼できる人。

[綾錦先生] ただし少し優し過ぎるところがあるね。独りで背負い込みがちな人だから、そういう所は少しお父さんと似ていて、心配になる。由佳が気にかけてあげて、悩んでいそうな感じだったらそれとなく聞くといいよ。

[水嶋さん] わかった。そうする。ありがとう。

[綾錦先生] 産まれてくる子は女の子だね。

[水嶋さん] わかるの?

[綾錦先生] うん。

[水嶋さん] 数ヵ月前の検診でわかって女の子だって。

[綾錦先生] とても元気な子だよ。運動も得意だけ、絵の才能が一番あるみたい。

[水嶋さん] そうなんだ! 覚えておく。将来はどうなるか楽しみ。

[綾錦先生] 由佳のことも、その子のことも、私は陰ながら見守っているよ。

[水嶋さん] うん。守ってね。

[綾錦先生] じゃあ、そろそろ時間だから。

[水嶋さん] ありがとうお父さん。お父さんの子で本当によかった。

口寄せ鑑定を終えて……

[水嶋さん] (※涙交じりの声で)ありがとうございました。

[綾錦先生] お父様は先祖霊として水嶋さんとお子さんを見守ってくれるようです。

[水嶋さん] はい。頼もしい限りです。嬉しいです。

[綾錦先生] この先、辛いことも苦しいこともあるかもしれませんが、あなたにはそれを乗り越えて幸せになる力が備わっています。霊能者である私にはよくわかります。お父さんも見守ってくれていますから。暖かな家庭を築き、幸せになって下さいね。

[水嶋さん] い。頑張ります。今日は本当にありがとうございました。

その後の経過

鑑定の約二ヵ月後にお便りをいただきました

(※抜粋)あれから少しした頃、思い切って母に父のことを聞いてみたんです。「お父さんは本当は私たちを捨てたんじゃなくて何か事情があったんじゃないか、本当のことを教えて欲しい」って。そうしたら母は数十年越しに父のことを話してくれました。その内容は口寄せで父の霊から聞いた内容とまったく同じだったのです。母に口寄せをしてもらった件を話したところ、「不思議なこともあるんだねえ。まあ、あの人も元気そうでよかった。いや元気じゃないのかな?」なんて笑っていました。あと先日、無事に出産しました。元気な女の子です。今は赤ちゃんの世話で大忙しの毎日を送っています。口寄せで綾錦先生ごしにお父さんが教えてくれたこの子の才能をちゃんと伸ばせるように、それよりもまず元気な子に育てられるように、精一杯頑張ります!

口寄せ鑑定再録 霊魂との対話 / 鑑定実例No.08