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尼子の百物語

第四十二話「聖域(パワースポット)に宿る邪霊」

パワースポット巡りをしていた友人の話です。友人がパワースポットで撮り、ネット上にあげた写真を見せてくれたのですが、写真の中で邪霊がうごめいていたのです。おかしそうにこちらを笑って見ている邪霊、木々の枝を飛び跳ねている邪霊、友人の足元に這いつくばっている邪霊、面白そうに友人を見つめている邪霊が幾体も…。これは!と思い、友人にその旨を率直に伝えると、わたしが霊能力を持っていることを知っていた友人は慌てて削除してくれました。普通の方が見ればただの写真ですが、邪霊というものは見ているだけで憑いてくるのです。あるときには、時空さえも超えて。ですから、心霊写真なども面白がって見るものではないのです。

さて、何故パワースポットの写真に邪霊が?原因はいくつか考えられました。ひとつには、友人が不妊治療中で、治療自体が大変な中「子宝に恵まれる」と評判の神社をあちこちお詣り“し過ぎた”こと。心身が不調の際のお詣りは、低俗霊や浮遊霊という邪霊を引き憑ける可能性を持っているのです。何故「神聖な場所に?」パワースポットには本殿や本堂、ご神木、井戸等々、神域や聖域というものがありますが、全体から見ると自然の中には水場や陰の気を含んだ場所などもあり、邪霊も潜んでいるのです。また、毎日幾百人、幾千人の方がお詣りしている場所です。その方たちが連れてきた邪霊がスポットに入り込んでしまうのです。

また、パワースポットの回り方です。いくらパワースポットがあるといっても一番にはその聖域の中心、つまりは本殿や本堂を参拝しなければ意味が無く、また失礼にあたります。そこで「わたしはどこそこの○○番地に住みます○○と申します」ときちんとご挨拶し、そして日頃の感謝を伝えましょう。パワースポットと呼ばれる場所に行くのはそれからです。

さらに、パワースポットの写真の撮り過ぎにもご用心です。いくら神域とはいえ前述のように様々な方が出入りし、それぞれが持ち込んだ邪霊、または参拝された方が寄せてしまった邪霊がいます。

こういった、体調不良なのにお詣りに行く、お詣りの作法、そして「パワースポットだから」と撮りすぎる写真、これらが友人の写真の中に邪霊として写っていたのです。友人は「削除したから大丈夫でしょ」と言いましたが、これだけのものを持ち帰ったのですから、友人にはすでに邪霊が憑いていました。また、パワースポットを巡ったのに「とにかく今は辛いの」の一言。邪霊を連れてきてしまったせいで、彼女の不妊治療はもっと辛いものになってしまったのですが、それはまた別のお話しになりますので述べません。

写真削除後、友人を見舞い、お祓いを行ないました。そして今、友人は双子を授かり、元気に育っています。

尼子の百物語 / 第四十二話「聖域(パワースポット)に宿る邪霊」