陸奥国の神秘・電話占い
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尼子の百物語

第三十二話「四つ角に立つ黒い影」

幽霊を見てしまったという方からのお祓いの依頼をいただきました。見たというのはとある四つ角の十字路で、近所ではちょっと有名な心霊スポットだそうです。実際にあまり見通しがよくなく、交通事故が何件か起こっているそうで、事実が噂にいっそう尾ひれをつけ、地元の人たちの間で「あそこはよくない」というのはもはや通説とのこと。

その夜、どうしても急いでいたというご相談者様は、駅から近道になるというその四つ角の十字路を通りました。そこで柱の影に気配を感じて振り返ってみたところ、ぼんやりした人影のもようなものが立っていたそうです。不審者かと思ったそうですが、その人影は異様に細長く高さが2m以上もあったとのこと。「これは人ではない」とわかって一層怖くなり、速足でその場を離れたそうです。

ご依頼の電話はその日の夜のこと。幽霊を見てしまったことがどうしても頭を離れず、電話占いで除霊ができる先生を探して尼子に行きつき、鑑定のご依頼をされたそうです。担当した霊能者はすぐに霊視。ご相談者様が見たという不浄霊は地縛霊となってその場にとどまっているようで、憑いてきてはいませんでした。しかし四つ角の十字路を霊視しましたところ、実際に起きた事故と人々の恐れの念が集まり負の念のたまり場となっていることが判明。不浄霊の巣窟でした。浄化の祈祷の後「どれだけ急いでいても絶対にその十字路を通らないように」と注意し鑑定終了となりました。

こういった地元の人しか知らない強力な心霊スポットは全国各地に存在しています。単なる噂である場合が多いのですが、こういったように本物の危険地帯である場合もありますので、噂を聞いた場合はなるべくその場に近寄らないようにしたほうが賢明でしょう。

尼子の百物語 / 第三十二話「四つ角に立つ黒い影」